人事評価者訓練研修を終えて
〜評価する上司の視点はトレーニングされてますか?〜
社会保険労務士 江尻育弘
沖縄県社会保険労務士会で人事評価者訓練の研修をさせていただきました。対象は沖縄県内でご活躍の社労士の皆さん。30名弱の方がご参加下さり本当にうれしく思いました。今回のサブテーマは「あなたの癖が明らかになる」。あなたというのは評価者である上司です。よく、人事評価制度はあるけど評価をする上司が育っていないという声を聞きます。その上司トレーニングとして有効なプログラムが人事考課者訓練です。
さて、人事評価と人事考課は何が違うのでしょうか?実は、どちらも職務に関する成果や行動の評価なので、同じと考えて良いのです。しかし考課には「上司と部下が一緒に課題を考える」という意味があります。だから敢えて人事考課という表現を使っています。特に情意考課においては、上司の指導や環境も勘案しなければなりません。つまり、本当に担当者だけの責任かどうかの視点が必要です。
ワークでは、「人物を評価するのではなく行動を評価して下さい」と説明するのですが、評価を一つの技術として理解するまでは、やはり一般的に人物をイメージとして評価しがちです。そのため、10人いたら10人ともバラバラの評価をしてしまいます。多くの企業ではこのような状況が放置されていると思います。でも、このままでは部下はモチベーションが上がるどころか混乱しますよね。
人事考課者訓練では、行動評価をトレーニングし上司の視点の統一を図ります。今回の研修でも最初は目を白黒させていた参加者のみなさんも、研修が終わる頃には、行動を分析的に見るコツをつかみ、対象者の具体的な行動を逐一取り上げることができるようになりました。
このような機会をくださった沖縄県社会保険労務士会の研修委員の皆様に感謝いたします。ありがとうございました。
この他、セミナーや企業研修も行っておりますので、ご依頼がございましたらお問い合わせください。
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
人事考課者訓練アンケート(沖縄県社会保険会主催 社会保険労務士対象)